湯シャンに切り替えると、逆に頭皮がベタついたりフケが増えたりして、頭皮環境が悪化するのではないかと心配ですよね。
湯シャンは向いていない人と向いている人がいますが、頭皮の皮脂量が多い方は、かえって逆効果なことがあります。
つまり、こういう人は湯シャンでハゲてしまう可能性があるため、慎重にならなければいけません。
この記事では、湯シャンの向き不向き、メリットデメリットについて網羅的に解説します。
現在薄毛に悩んでいて湯シャン情報を集めている場合、その薄毛の原因がAGA(進行性の脱毛症)だった場合は、湯シャンで薄毛が改善することはありません。
AGAは治療を行わなけば治ることはないからです。
毛量を保ちたい、改善したいのであれば、まずはAGAかどうか特定することが先決ですので、以下ページでAGAリスクを判定してみてください。
湯シャンでハゲるのか?【体質との相性が重要】
湯シャンは万能ではないため、ハゲる人もいれば、頭皮環境が悪化してしまう人もいます。
なぜなら、ご自身の頭皮が脂性肌か乾燥肌かによって、頭皮環境への影響が異なるからです。
実際に「湯シャンで髪のボリュームが増えた」という声や「頭皮や髪がベタベタになって、頭皮環境が悪化した」という声の両方が、SNSやネット上でも見受けられます。
したがって、湯シャンが頭皮に悪い良いというどちらの意見も正しいのです。
体質の差が決め手となり、湯シャンがプラスにもマイナスにも作用するため、湯シャンとご自身の体質との相性を見極めることが大切です。
湯シャンが向き不向きな人とは?

湯シャンとの相性をどう判断すればよいでしょうか?
まずは、ご自身がどちらに当てはまるか見ていきましょう。
湯シャンが向いている人
湯シャンは皮脂分泌量が少ない乾燥肌の方に向いています。
なぜなら、皮脂が少ない方にとって洗浄力の強いシャンプーは頭皮トラブルの原因になりやすいからです。
必要以上に頭皮を洗いすぎると皮脂が過剰に分泌されることがあり、フケやかゆみなどの頭皮トラブルにつながることがあります。
そのため、頭皮が乾燥気味でシャンプーによる頭皮トラブルが多い方には特におすすめです。
湯シャンが不向きな人
頭皮がベタつきやすい脂性肌の方は、湯シャンには向いていません。
その理由は、湯シャンでは皮脂汚れが残りやすく、頭皮トラブルにつながるからです。
皮脂が残りやすいと、頭皮のベタつきやにおいの原因になります。
したがって、頭皮が脂っぽい方は湯シャンを控えたり、3日に1回の頻度で行うなどして様子を見ましょう。
さらに、ワックスやジェルを多く使う方も整髪剤が落ちにくいため、湯シャンは不向きです。
湯シャンのメリット
湯シャンとの相性は、体質以外にもメリットとデメリットを比較して検討するとよいでしょう。
湯シャンには、以下4つのメリットがあります。
それぞれ解説します。
頭皮の乾燥を抑える
強い洗浄力のシャンプーを使うと、頭皮の皮脂をごっそりと多く落とす可能性があります。
皮脂を取りすぎると、乾燥によるフケやバリア機能の低下による雑菌の繁殖が起こるため注意が必要です。

これらの問題を避けるためには、シャンプーを控え、湯シャンで洗うのがおすすめです。
そうすることで、適度な皮脂が残り、頭皮トラブルを防げます。
皮脂がバリア機能を保てる
皮脂は頭皮や髪がベタつくからといって完全な悪ではありません。
なぜなら、皮脂には肌や頭皮を守る複数の役割があるからです。
皮脂には以下のような役割があります。
そのため、湯シャンは皮脂を適度に残すことでバリア機能を保ちやすくなります。
皮脂の過剰分泌を抑える
皮脂を落としすぎると、かえって頭皮の皮脂分泌量が増えます。
この理由は、皮膚がバリア機能を保つ反応から多くの皮脂を分泌するためです。
つまり、洗浄力が強いシャンプーを使うほど、皮脂の分泌量が増えます。
一方、湯シャンは適度に皮脂が残るため、過剰分泌を防ぎやすくなります。
湯シャンは皮脂を完全に落とさず、皮脂のバリア機能を維持できることもメリットの一つです。
かゆみや湿疹を減らす
慎重にならなければいけませんが、乾燥肌やアトピー体質の方は、頭皮のかゆみや湿疹を減らす可能性があります。
湯シャンに切り替えるとシャンプーの刺激を避けられるため、頭皮トラブルの解消につながるからです。
ただし、湯シャンで必ず解決するわけではありません。
強いかゆみや多くの湿疹が出る場合は、皮膚科の受診や薬の治療が必要になることもあります。
湯シャンのデメリット
湯シャンのデメリットは以下のとおりです。
皮脂で頭皮がベタつきやすい
頭皮が脂っぽい方は、湯シャンをすると皮脂が残りやすくなります。
皮脂が多すぎると、以下の問題が生じます。
- 髪がベタつく
- ぺったんこ髪になる
- 頭皮のかゆみが生じる
- 細菌の感染による炎症が起こる
つまり、湯シャンは皮脂の洗いすぎを防げますが、頭皮の脂っぽさによっては、皮脂汚れを残しすぎるというデメリットがあります。
整髪料が落ちにくい
ワックスやジェルなどの整髪料を使う方にはデメリットがあります。
なぜなら、整髪料の主成分は油だからです。
そのため、整髪料を落とす際に湯シャンだけでは洗浄力が不足し、整髪料が残ります。
髪の毛に残った整髪料は毛穴を塞ぎ、頭皮の乾燥とかゆみを引き起こすため注意が必要です。
かゆみや炎症
皮脂の洗い残しから頭皮がベタつき、細菌に感染すると炎症に発展する恐れがあります。
脂漏性皮膚炎にかかっている場合は、放置すると脱毛症になる可能性があるため、注意が必要です。

元々頭皮が脂っぽい方は、湯シャンよりも洗浄力が弱いシャンプーを選ぶのが適切です。
以上が湯シャンのメリットとデメリットです。
この時点でメリットを感じる方は、湯シャンの方法を理解して、実際に洗髪してみましょう。
正しい湯シャンのやり方
湯シャンとの相性が良いと感じた方は、以下の手順で湯シャンを行いましょう。
STEP1:髪をブラッシングする
シャンプーに比べて湯シャンは汚れが落ちにくいため、髪をブラッシングしてフケや汚れを浮かせることが重要です。
ブラッシングにより、洗う前に汚れや余分な皮脂が浮きやすくなります。
STEP2:38~40度にお湯の温度を調整する
お湯の温度は38〜40度が適切です。
熱すぎると頭皮がダメージを受けたり、乾燥する恐れがあります。
逆に、低温だと皮脂が落ちません。
3分を目安にじっくりとお湯を地肌に浸透させるのが重要です。
STEP3:5~10分程度ぬるま湯で洗う
お湯を髪と頭皮にかけ、5〜10分間ゆっくりとマッサージしながら洗います。
この際、指の腹で頭皮をマッサージしながら、表面の汚れを落とすイメージで優しく洗い落とします。

STEP4:洗髪後は丁寧に乾かす
湯シャン後はタオルで軽く水気を拭き取り、ドライヤーで乾かします。
タオルで拭き取る際はキューティクルを傷付けないよう、ゴシゴシこすらずに髪を押さえて水分を取ります。
ドライヤーは低温または中温で使用し、キューティクルを傷めないことが大切です。
以上です。
湯シャンだけでは心配な方はシャンプーと併用する
湯シャンだけでは不安な方は、シャンプーとの併用から始めてみましょう。
なぜなら、最初から湯シャンのみでは汚れを完全に落とせず、皮脂が残る可能性があるからです。
湯シャンは週1〜2回から様子を見ましょう。
シャンプーとの併用により、万が一の湯シャンによる頭皮トラブルを避けられます。
週1〜2回で問題なければ、湯シャンの回数を増やしても良いでしょう。
湯シャンで抜け毛が増えた場合はどうする?
あくまで湯シャンは、抜け毛を改善するものではなく、頭皮の皮脂を適度に落とすヘアケアの一つです。
抜け毛が進行している場合、湯シャンだけで皮脂汚れが原因とは考えにくいため、他の方法をおすすめします。
まずは専門のクリニックに相談してみましょう。
湯シャンに関するよくある質問【FAQ】
- Q湯シャンで頭皮は回復できますか?
- A
湯シャンは皮脂の量を抑えるという視点で、頭皮の回復にアプローチできます。
- Qスタイリング剤は湯シャンで落とせますか?
- A
整髪料の主成分は脂のため、湯シャンでは完全には落とせない可能性が高いです。
ヘアセットした日はシャンプーで洗い、汚れを残さないようにしましょう。
- Q湯シャンを続けてもかゆみがあります。
- A
湯シャンが肌に合わない可能性があります。
脂性肌の場合や食生活の影響でシャンプーがより適している方もいます。
かゆみが目立つ場合は無理して湯シャンを続けず、頭皮に合ったシャンプーに変えることをおすすめします。
- Q湯シャンとシャンプーを交互に使うのは問題ありませんか?
- A
問題ありません。
湯シャンは皮脂を過剰に落とさない洗髪方法です。
毎日湯シャンだけでは頭皮のベタつきが不快に感じられる場合、交互に行うのが効果的です。
頭皮の潤いを保ちつつ乾燥を防ぐために、湯シャンとシャンプーを交互に使用しましょう。
- Q湯シャン後の頭皮のベタベタは続くの?
- A
湯シャンの効果には個人差があります。
その理由は、オイリー肌や皮脂の分泌量、使用しているシャンプーなどによってベタつき具合が変わるためです。
短い場合は数日で、長い場合は数ヶ月続くことがあります。
ただし、かゆみやフケ、ベタつきの不快感が強い場合は、シャンプーの方が相性が良いかもしれません。